日本心理臨床学会第35回大会

2016年9月4日~7日に、パシフィコ横浜で、開催されました。

 

事例発表で司会を担当しました。

 心理療法にはさまざまなアプローチがあります。その違いを越えて、クライエントの「語り」の重要性に注目した事例についてのご発表でした。

 指定討論の先生からは、「「語り」には、言葉通りの意味から、奥深く秘められた意味まで、多様なレベルがあること」「その様相を的確にとらえ、「語り」に現れる大切な瞬間を見逃さない、演者の方の姿勢が素晴らしいこと」について、ご指摘がありました。また、「クライエントにも、セラピストにも、それぞれの「語り」があり、どちらだけが正しいということはない」というご指摘にも、改めて、自らを省みる機会をいただきました。

 私自身、ブリーフセラピーという一つのアプローチを大切にしつつ、一方で「クライエントの語りをどのように聴くか」という普遍的な課題を常に意識して実践と研究を行っています。今後の展望に、大きな示唆をいただき、感銘を受けた体験でした。

 

「介入としての肯定に関するプロセス研究」(理論・調査研究)

 お茶大を中心とするプロセス研究会のプロジェクトで、青木ゼミのドクターコースの院生も口頭発表しました。青木も連名者の一人として参加しました。クライエントを肯定することの有効性について、肯定尺度を作成し、面接場面の第三者評定を行った研究です。たくさんの方に来ていただき、熱心な意見交換をしていただきました。大変有意義なセッションとなりました。ご来場の皆様、本当にありがとうございました。

 

そのほか、青木ゼミのマスターコースの院生も、ポスター発表をしました。